めでぃかるとる 編集後記
三原一郎
2005年2月号
三原一郎
2005年2月号
今月号にレポート記事を載せておきましたが、厚労科学研究費事業の成果報告会を兼ねた市民公開シンポジウム「ITで変わる!地域医療」には、多大なご協力を頂きありがとうございました。お陰さまで成功裡にシンポジウムを終えることができました。日本でも指折りの医療情報分野のプロを全国から四人もお呼びしてのシンポジウムは、当地区医師会のみならず市民にとっても大変栄誉なことだったのではないかと思います。ITを活用した医療連携は、まだまだ黎明期にあり克服すべき課題も山積していますが、市民や行政の支援も仰ぎながら、今後ともその普及に努めていきたいと考えております。
シンポジウムで司会をお願いした慶応大学の秋山美紀さんですが、今回は3日間にわたり「訪問看護におけるNet4U利用に関する調査」というテーマで、訪問看護師のインタビューを中心とした調査を行いました。訪問や往診にも同行し、在宅医療の現場を実際に体験したそうです。調査内容に関しては、いずれ論文として公開されると思いますが、訪問看護師の多くが、かかりつけ医との連携においてNet4Uが非常に有用であると実感していること、そしてその普及に大きな期待を寄せているとのことです。訪問看護におけるNet4Uの有用性を示す貴重なデータとなることが期待されます。
もうひとつIT関連の話題です。3年後に県医師会との共催で、当地での開催が内定していた全国医療情報システム連絡協議会(全医協)ですが、先日行われた幹事会で従来の全医協は発展的に解消となり、今後は日医主導で運用されることに決まりました。以前より、全医協は日医主催で、と望まれていましたので、今回の決定は大変喜ばしいことです。一方で、誘致は白紙に戻り日医の全医協プロジェクト委員会(仮称)に下駄を預けるかたちになりましたが、日医、県医師会との共催となる新全医協の鶴岡での開催に向けて、今後も努力していきたいと考えております。