・	治療により症状は軽快するが病気自体を治すことができない為､さらに有効な治療をもとめてしまう。
・	マスコミにより｢ステロイド外用剤は副作用が強く怖い薬｣という誤った認識が社会に広がった為､ステロイドを拒絶し民間療法のみに依存する人がでてきた。
・	アトピ−性皮膚炎に悩んでいる患者に対し､治らない病気､難病だから特別な治療が必要だと患者を洗脳し、商品を売りつけて利益を得ようとするアトピービジネスが増えてきた｡

民間療法には内服､摂食､外用､入浴剤､洗浄剤､針灸､整体などいろいろあります。これだけ多くの治療法があっても、実践した人のほとんどが有効と答えたものはひとつもないのです。民間療法は医学的根拠のないものが多く、単に一部の人に有効だったというものがほとんどのようです。その中で半数以上の人が有効だったものに防ダニ関係･温泉・入浴剤がありました｡

通院中のアトピ−性皮膚炎患者のうち、全体の８７％　一人あたり平均５件の民間療法を経験しており、重症患者ほど民間療法にはしる傾向がありました｡しかし効果のあったものはほとんどないうえ、入院が必要と判断された患者のうち、４４％は民間療法や専門医以外による不適切な治療によって重症化していた事がわかりました。

民間療法のみに依存した為､症状の悪化だけでなく社会生活にも支障をきたすこともあります｡

・	民間療法を一概に否定することはできないが､多くは不利益をもたらすことが多い｡
・	体質を変える、短期間で病気を治す、という言葉に惑わされず「アトピ−性皮膚炎」という病気を理解し治療をすることが大事｡
・	治療に加えて何らかの民間療法を試したいと考えている場合は、主治医に相談し適切なものを選ぶことが最善です｡